この事例の依頼主
50代 女性
相談前の状況
夫が突然家を出ていき別居。別居後、夫の不貞が発覚。夫から離婚を求められていたが、依頼者は、夫に戻ってほしい気持ちもあった。仮に離婚となれば、持病のため十分な収入がない中、夫名義の自宅から出て行くより他なく、経済的な不安が大きいため離婚に踏み切ることができない。
解決への流れ
夫が戻ってくる可能性がないという現実を受け入れたものの、離婚後の経済的な不安は尽きなかった。そのため、離婚条件として、「依頼者が夫名義の自宅に住み続け、夫が住宅ローンを負担すること」、「完済後依頼者に名義変更すること」を提示した。依頼者の生活困窮や夫の不貞による夫婦関係の破綻を訴え、粘り強く交渉した結果、依頼者の希望に沿った形で調停が成立した。
有責配偶者である相手方が強く離婚を望んでいたため、有利に立ちやすかった事案でしたが、依頼者が持病もあって十分な就労ができず、住宅ローンを引き受けることが難しいという事情がありました。そんな中、相手方に離婚後も住宅ローンの負担を求めるのは大変な面もありました。相手方が依頼者の健康状態や窮状を理解した上で、納得して合意していただくことを重要視して取り組みました。