犯罪・刑事事件の解決事例
#建物明け渡し・立ち退き

賃料滞納を一発解決。滞納額を全額回収し、短期間で賃料の支払状況を正常化させました。

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加藤 尚憲 弁護士が解決
所属事務所東京西法律事務所
所在地東京都 杉並区

この事例の依頼主

60代

相談前の状況

テナントビルを所有しているオーナーさんからのご相談です。数年前からビル地上階を賃借中のテナント(店舗)が、商売の不振を理由に、1年くらい前から賃料を滞らせ始めました。そのため、オーナーさんは、何度も店舗に直接足を運ぶだけでなく、数回にわたり手紙で賃料の督促を重ねてきましたが、賃料の滞納は一向に解消されず、それどころか滞納額は増えていく一方でした。このテナントは、賃料の支払期限を守らないだけでなく、お金のできたときに少しだけ払ってきたりするため、賃料の受領状況を把握するだけでも一苦労です。困り果てたオーナーさんからご相談を頂きました。

解決への流れ

1)ご依頼オーナーさんから最初のご相談時に、賃料の回収と建物の明け渡しについて正式なご依頼を頂きました。2)通知書の発送ご依頼のあった日の翌日、テナント宛に内容証明郵便で通知書を送り、滞納賃料をただちに全額払うことを求めました。また、滞納賃料を期限内に支払わない場合は、賃貸借契約を解除し、建物の明け渡しを求める事も併せて通知しました。3)相手方との面談通知書が届いた翌日、テナントの代表者から面談の要請を受けたため、その日のうちに直接事務所で会いました。代表者は、「交渉すれば滞納額は分割払いにしてもらえるのではないか」と甘い考えを抱いていた様子でした。これに対し私は、既に2ヶ月分以上滞納していることに加え、これまで何度も賃料滞納を繰り返していることから、賃貸借契約の当事者間の信頼関係は破壊されていると言って良く、期限内に滞納額を一括して払わなければ、建物の明け渡しを求めざるを得ないことを、きっぱりとした態度で伝えました。4)滞納額の支払い代表者との面談があった翌日、滞納賃料全額の振り込みを受けました。もっとも、テナントとの関係は今後とも続くことになったので、今後テナントが賃料をきちんと支払うかどうか、心配な状況でした。そこで私は、オーナーさんから、今後発生するすべての賃料について、債権回収のご依頼を頂き、賃料はテナントから私の口座宛に振り込んでもらい、私からオーナーさんに送金することにしました。もちろん、何かあれば私が即座に督促することになるし、そのことはテナントも良く分かっているはずです。5)最終解決それ以来、テナントから私宛に賃料の振り込みが約1年間続きましたが、滞納は二度とありませんでした。その後テナントが無事退去して、問題は完全に解決しました。(お客様のプライバシー保護のため、実際の事例を若干変更しています。)

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加藤 尚憲 弁護士からのコメント

テナントは、滞納額を一括で支払うだけの資金力はあった訳ですから、これまで支払いを滞らせていたのは、督促してきたオーナーさんのことを甘く見ていたのかもしれません。そこで強い態度で交渉に臨んだことが、功を奏しました。オーナーさんもテナントの態度には腹を据えかねていたので、大変喜ばれました。