この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
30歳の独身男性が道路を横断中に自動車に衝突される事故に遭い、被害者のご家族からご相談を受けました。男性は前頭葉の脳挫傷などの重傷を負い、記憶力や注意力が落ちるなどの高次脳機能障害の症状が残ってしまいました。事故前は穏やかな性格だったにもかかわらず、怒りやすくなり、母親を大声で怒鳴ったり、部屋の壁を叩いたりするなどの行動障害が見られるようになり、ご家族は大変心を痛めていらっしゃいました。ご家族は男性の将来をとても心配されていました。
解決への流れ
高次脳機能障害の症状である感情や欲求のコントロールができない行動障害によって、男性の性格は一変してしまいました。ご家族は、男性が将来仕事を続けられるのか、結婚できるのか、幸せになれるのかといった不安を抱えていました。このような状況で、ご家族は男性を支えていこうと決意しつつも、将来への不安を解消するために弁護士に相談されました。このご依頼が家族の生活に大きな影響を与えることを実感しました。
高次脳機能障害は、ご本人の生活だけでなく、ご家族の生活にも大きな影響を与えることを実感した事案でした。特に、感情や欲求のコントロールができない行動障害は、ご家族に精神的な負担を強いることになります。本件は、ご家族の将来への不安を少しでも解消できるよう、適切な賠償金の獲得を目指しました。その結果、自賠責保険からの支払いと合わせて約6500万円の支払いを受けることで解決に至りました。